電子カルテを導入するのに必要な費用

電子カルテが最初に登場したのは1995年と言われています。当時は診療支援システムと呼ばれていました。1999年に正式に認可されてからは、様々なメーカーから販売されています。 2012年1月の時点で、診療所における電子カルテの普及率は20~30%だと推計されており、まだまだ普及率が低い状況です。その原因の1つに膨大な費用がかかるという問題点があげられます。小さなクリニックや小規模や中規模の個人病院などでは、それだけの金額を捻出できないというケースが多く、お金の問題が足かせになっています。 また、電子化したとしても、それに対する報酬の優遇もないことから切り替える予定はない、当分の間は紙のカルテを使い続けると言っている医師や病院も少なくありません。では一体、導入するためにはどれくらいのお金が必要なのでしょうか。

ベッド1床あたり100万円の費用

電子化するために必要な費用は、病院の場合はベッド1床あたり100万円くらいかかると言われています。この金額の6割ほどがシステム開発費です。このシステム開発は病院ごとのオーダー製品となります。 電子化するためには、システムエンジニアが1年から1年半くらい病院に常在してシステムを築きあげて行かなければなりません。この人件費も膨大な金額となります。 ベッド数が300~500床ほどの病院で、7億~10億も必要だと言われています。このうちのいくらかを患者さんから請求することはできません。国や自治体に請求することもできません。 クリニックの場合は、診察室のすぐ隣が検査室だからオーダー機能は省いて、医事会計システムだけを電子化するという方法もあります。この場合は、1000万円以下でできるでしょう。 しかし、この1000万円に、紙カルテの内容をパソコンに移し替える作業に要する費用は含まれていません。また、小さなクリニックでは1000万円という金額も、痛い出費でしょう。

パッケージタイプのもので導入する

電子カルテに切り替えようと思う時は、医療収入の2~3%以内の予算で考えるのが妥当だと言われています。小規模なクリニックがレセコンの延長的なシステムとして、パソコン2台のパッケージタイプで導入した場合は、400万円弱で可能です。 また、インターネットサーバ上にアプリケーションが置かれているので、それを利用するという方法もあります。ネットワーク上で利用するタイプであれば、初期費用が200万円弱、月額利用料が10万円ほどで済みます。 この程度の負担であれば、小さなクリニックでも捻出できるところが増えるでしょう。どこまで電子化するのか、ということを考えて、予算に合わせて徐々に電子化を進めて広げて行くということも可能です。 インターネット上のアプリケーションを使うと金銭的な負担は抑えられますが、インターネットを利用するということで、デメリットもあります。それぞれのメリットとデメリットを考えて選択しなければならないでしょう。
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